受付でオンライン資格確認をしたところ、
- 該当なし
- 資格(無効)
- 資格情報なし
と表示されることがあります。
「受付ではどうすればよいのか」「患者さんにはどう説明すればよいのか」「会計はどうすればよいのか」と、窓口で迷ってしまいますよね。
このような表示が出ても、すぐに無資格や10割負担と決まるわけではありません。
まずは、次のどのケースに当たるのかを整理していきましょう。

- 資格情報の結果は返ったが、「資格(無効)」などと表示された
- カードリーダーや通信障害で、確認処理そのものができない
- 患者さんが資格確認書を持参している
- 再診か初診か
なお、従来の健康保険証は2025年12月1日で有効期限が終了しています。期限切れの健康保険証を利用できる暫定対応も、2026年7月31日で終了していますのでご注意ください。
「資格(無効)」「資格情報なし」と表示されるのはなぜ?
「資格(無効)」の場合
「資格(無効)」は、オンライン資格確認で確認できた直近の資格情報が、すでに資格喪失済みで、新しい資格情報を確認できない場合などに表示されます。
転職や転居などで保険者が変わったものの、新しい資格情報の登録がまだ完了していないケースなどが考えられます。
実際には新しい資格があっても、登録が間に合わず、受付時点では旧資格が「無効」と表示されることがあります。
この表示だけで、患者さんが無保険と判断しないようにしましょう。
「資格情報なし」の場合
「資格情報なし」は、オンライン資格確認のシステム上で資格情報を確認できない場合に表示されます。
保険者側で資格情報等を削除している場合、登録データを確認中の場合、DV等の事情で資格情報の表示が停止されている場合などが考えられます。
原因によっては、マイナポータルでも直近の有効な資格情報を確認できない場合があります。
ただし、マイナポータルで確認できなかったことだけを理由に、患者さんが無保険と判断することも避けましょう。
なお、電子処方箋対応施設で「資格(無効)」または「資格情報なし」と表示される場合は、電子処方箋の交付や処方箋情報の登録・取得等ができないため、厚生労働省は従前どおり紙の処方箋で対応するよう案内しています。
「該当なし」と表示された場合
「該当なし」と表示されると、「保険資格がないのでは」と不安になりますよね。
ただし、「該当なし」は、端末上の表示や、状況を表す言葉として使われている場合があります。
「該当なし」が、必ず「資格(無効)」や「資格情報なし」と同じ意味になるわけではありません。
実際の画面表示を確認し、患者さんが提示できる資格情報や、過去の受診情報を確認していきましょう。
「資格(無効)」「資格情報なし」と表示された場合
厚生労働省の「オンライン資格確認 QA集」では、マイナ保険証の利用時に「資格(無効)」や「資格情報なし」と表示された場合、次の方法で資格確認することが示されています。
マイナンバーカードとマイナポータルを確認する
患者さんがマイナンバーカードを持っている場合は、マイナポータルにログインして資格情報を表示してもらいます。
事前にダウンロードした資格情報のPDFを提示する方法もあります。
マイナポータルで有効な資格情報を確認できれば、その内容を確認します。
一方で、「資格(無効)」「資格情報なし」と表示される原因によっては、マイナポータルでも直近の有効資格を確認できない場合があります。
その場合も、マイナポータルで表示できなかったことだけで無資格と判断せず、資格情報のお知らせや過去の受診情報を確認しましょう。
資格情報のお知らせを確認する
患者さんが「資格情報のお知らせ」を持っている場合は、マイナンバーカードとセットで確認します。
資格情報のお知らせ単体では受診できません。
「資格情報のお知らせ」を使用する場合は、紙に印字されたものをマイナンバーカードとセットで確認します。スマートフォン上の画像・データとして提示された「資格情報のお知らせ」は使用できません。なお、マイナポータルの資格情報画面またはダウンロード済みPDFは、別の確認方法として利用できます。
再診の場合は、過去の資格情報を確認する
再診の患者さんについて、過去の受診で請求に必要な資格情報を把握している場合があります。
その場合は、患者さんへ、過去の受診時から資格情報に変更がないことを口頭で確認します。
厚生労働省の資料では、過去の受診で請求に必要な資格情報を把握しており、患者さんへ資格情報に変更がないことを口頭確認できる場合は、この方法で資格確認を行えるとされています。
ただし、転職、退職、扶養変更、転居など、資格変更の可能性がある場合は、過去の資格情報を現在の資格としてそのまま扱わないようにしましょう。
初診などで確認できなければ被保険者資格申立書
マイナポータルの資格情報、資格情報のお知らせ、過去の受診情報などからも確認できない場合、初診などでは被保険者資格申立書を使用する方法があります。
具体的には、患者さんに資格確認に必要な事項を記入してもらいます。
被保険者資格申立書を利用することで、一定の条件を満たす場合は、本来の自己負担割合で保険診療を受けてもらうことができます。
患者さんへ説明する際は、必要に応じて厚生労働省の被保険者資格申立書に関する案内を確認し、書類を印刷して案内しましょう。
申立書を書いてもらった後のレセプト請求については、次の記事で整理しています。
被保険者資格申立書を書いてもらった時のレセプト請求はどうすればいい?
資格確認書を持参している場合は?
マイナ保険証を持っていない方などには、資格確認書が交付されます。
資格確認書の様式は保険者によって異なり、カード型や紙の様式などがあります。
患者さんが資格確認書を提示している場合は、まず氏名や有効期限などを確認しましょう。
記載内容から有効な資格を確認できる場合は、資格確認書をもとに対応できます。
有効期限や記載内容に疑義がある場合は、患者さんから加入している健康保険組合、協会けんぽ、市区町村などの保険者へ確認してもらいましょう。
資格確認書の制度や交付については、患者さんへの説明にも使える厚生労働省「資格確認書について」を確認してください。
カードリーダーや通信障害で確認処理ができない場合
次のような場合は、資格情報の結果が返るのではなく、オンライン資格確認の処理そのものができないケースです。
- 顔認証付きカードリーダーや資格確認端末の故障
- 医療機関内のネットワーク障害
- 広範囲の通信障害
- 停電
- マイナンバーカードのICチップの不具合
- 電子証明書に関する問題
この場合は、厚生労働省「資格確認方法について」に沿って、次の方法を確認します。
- マイナンバーカードとマイナポータルの資格情報画面
- マイナンバーカードと資格情報のお知らせ
マイナポータルは、その場でログインして資格情報を表示するほか、事前にダウンロードしたPDFを提示する方法もあります。
スマートフォンのマイナ保険証を利用している場合は、その場でマイナポータルにログインし、資格情報の画面を表示してもらいます。この場合、実物のマイナンバーカードの提示は不要とされています。
資格情報のお知らせを使用する場合は、マイナンバーカードとセットで提示してもらいます。資格情報のお知らせ単体や、スマートフォン上のデータだけでは確認できません。
患者さんへの説明資料が必要な場合は、患者説明に使える厚生労働省の「オンライン資格確認に関する周知素材」も利用できます。
資格確認手段がない場合は?
マイナ保険証も資格確認書も持参しておらず、ほかの資格情報も確認できない場合は、健康保険の加入手続きの状況や、資格確認書の交付時期などについて、加入している保険者へ確認するよう患者さんへ案内しましょう。
その後は、院内の会計・請求手順に沿って対応します。
患者さんには、次のように案内すると伝わりやすいでしょう。
「健康保険の加入手続きの状況や、資格確認書がいつ頃交付されるかについて、加入している保険者へ確認してみてください」
オンライン資格確認できないときは10割負担にする?
オンライン資格確認ができない場合でも、必ず患者さんへ医療費の10割を請求するわけではありません。
厚生労働省は、マイナ保険証を持参した患者さんについて、次の方法で資格確認し、適切な自己負担分で保険診療を受けられるよう案内しています。
- マイナンバーカードとマイナポータルの資格情報画面
- マイナンバーカードと資格情報のお知らせ
- 再診時の過去の資格情報と、変更がないことの口頭確認
- 初診などでの被保険者資格申立書
カードリーダーや通信障害の場合も、マイナポータルや資格情報のお知らせによる代替確認を行います。
確認手段がない場合は、加入している保険者への確認方法を患者さんに案内し、院内の会計・請求手順に沿って対応しましょう。
「オンライン資格確認ができないから必ず10割負担」と決めつけず、患者さんに確認できる資料と次の案内を分かりやすく伝えることが大切です。
よくある質問
「資格(無効)」なら無保険ですか?
必ずしもそうとは限りません。
転職や転居などで保険者が変わり、新しい資格情報の登録が完了していない場合があります。
マイナポータル、資格情報のお知らせ、過去の受診情報などを確認しましょう。
「資格情報なし」と表示されたらどうすればよいですか?
まず、マイナポータルの資格情報や資格情報のお知らせを確認します。
ただし、原因によってはマイナポータルでも有効な資格情報を確認できない場合があります。
再診で必要な資格情報を把握している場合は、資格情報に変更がないことを患者さんへ口頭確認します。
初診などで確認できない場合は、被保険者資格申立書の記入を案内します。
「該当なし」は「資格(無効)」と同じ意味ですか?
同じ意味とは限りません。
実際の資格確認端末に表示された内容を確認し、患者さんが提示できる資料や資格変更の有無を確認しましょう。
資格情報のお知らせだけで受診できますか?
資格情報のお知らせ単体では受診できません。
マイナンバーカードとセットで確認します。
「資格情報のお知らせ」は、紙に印字されたものをマイナンバーカードとセットで確認します。スマートフォン上の画像・データとして提示された「資格情報のお知らせ」は使用できません。なお、マイナポータルの資格情報画面またはダウンロード済みPDFは、別の確認方法として利用できます。
資格確認書を持っている場合はどうすればよいですか?
資格確認書の氏名や有効期限を確認します。
有効な資格を確認できる場合は、資格確認書をもとに対応できます。
有効期限や記載内容に疑義がある場合は、患者さんから加入している保険者へ確認してもらいましょう。
まとめ
オンライン資格確認で「該当なし」「資格(無効)」「資格情報なし」と表示されると、受付では患者さんへの説明や会計に迷います。
しかし、表示だけで無資格や10割負担と決めつける必要はありません。
まずは、
- マイナポータルの資格情報
- 資格情報のお知らせ
- 再診時の過去の資格情報と変更の有無
- 初診などでの被保険者資格申立書
- 患者さんが提示した資格確認書
を確認していきましょう。
カードリーダーや通信障害で処理自体ができない場合は、マイナポータルや資格情報のお知らせによる代替確認を案内します。
資格確認手段がない場合は、健康保険の加入手続きの状況や資格確認書の交付時期について、患者さんから加入している保険者へ確認してもらい、院内の手順に沿って対応しましょう。
患者さんには、次のように案内できます。
「オンラインで保険の資格が確認できない状態のようですので、資格確認書やマイナポータルの画面を確認させていただけますか」
状況に応じて確認方法を整理し、患者さんが次に何をすればよいのか分かるように案内していきましょう。
医療事務の仕事全体を基礎から整理したい方へ
オンライン資格確認への対応は、医療事務が担当する受付業務の一部です。受付・保険制度・会計・レセプトのつながりを最初に整理しておくと、日々の業務を理解しやすくなります。
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