この記事をご覧いただいている方は、おそらく病院の事務に興味をお持ちの方でしょう。
病院事務の中にも人事課や総務課といった部署はありますが、病院特有の部署として「医事課」があります。
医療という特殊な事業を行う病院の中で、医事課がどのような部署なのか。
今回は医事課の中の人が、医事課という部署について少し紹介をしたいと思います。
この記事をどんな人が書いているかについてはこちらをご覧ください。
目次
医事課の読み方は？
「医事課」の読みは「いじか」です。
医療の「医」と事務の「事」で「医事」と考えると、覚えやすいと思います。
病院によっては「医事企画課」「医事経理課」など、名称が多少変わります（もちろん、仕事の内容や業務範囲も）。
どんな部署？
医事課は病院の顔でもあり、病院経営の一端を担う重要な部署です。
受付窓口や会計計算などを行います。患者さんが来院してから最初と最後に案内をするので、まさに病院の顔です。患者さんの病院に対するイメージにも影響するので、丁寧な対応・言葉遣いなどが求められます。患者さんからの感謝の言葉をもらった時には、やはり嬉しい気持ちになります。
また、診療報酬明細書（レセプト）の作成も行います。病院は診療費の請求を、患者と保険者に対して行います。医師や看護師、薬剤師などが行った診療行為を、医科点数表に基づいて計算します。適切な診療費の計算・請求は病院経営に影響するため、責任とやりがいがある部署です。病院経営を支える裏方的な存在です。
医療事務との違いは？
受付や会計な病院の窓口を担当するといえば、医療事務という言葉が一般的に使われるかもしません。
医事課は「管理」する側、医療事務は「現場対応」する側という院内の立ち位置が違います。
医事課の業務範囲の中に医療事務の仕事があるイメージです。
【仕事の内容】
医事課
病院運営を担う部署であり、施設基準や現場の運用など診療報酬を中心とした運営管理を担う部署です。
医療事務
医療事務は、受付や会計、診療報酬明細書の作成など患者に近い業務が中心で業務を行います。
【仕事の範囲】
医事課
多岐にわたります。経営幹部を含めた院内の多職種とのかかわりが多いです。
医療事務
医事課と比べると、患者応対を中心とした範囲で限定的です。外来の内科や入院のＡ病棟など、限定された部署で現場の職員と連携していきます。
医事課は男でもなれる？
なれます！
男性の私は、大学を卒業して病院に入職しましたが、医事課に配属されました。私が入職した当初でも男性の先輩職員は普通にいらっしゃったので女性だけの職場というわけではありません。
男性が少数というわけではないですし職場結婚される方もいらっしゃるので、いろいろな方との出会いは期待できると思います（特に職員数が多ければ多いほど）。
ただし、仕事の内容によっては多少男女の配属割合は変わる可能性があります。
例えば窓口業務を担当する場合は、女性が多い印象です。
医事課の仕事に資格は必要なの？
なくても問題ありません。
私は無資格・未経験で医事課に配属されました。
即戦力で働きたい！という方は資格取得を目指しても良いかなと思います。
就職活動でもアピールできるので。
医事課の仕事はきついの？
もちろんきついと感じるときはありますが、毎日続くほどきつくはありません。自分の仕事のリズムがつかめれば、むしろホワイトです。
ここでは、ぜひ皆さんに医事課の裏側も知ってほしいということで、あえてネガティブな部分を中心にお伝えします。
医事課や病院事務に限らずですが、仕事に慣れるまではきついと感じると思います。この点は他のお仕事でも同じでしょう。ネットでは「医療事務 つらい」「医事課 ブラック」といった内容が多く書かれていますが、個人的には医療事務の仕事を軽く見ている方が多い気がします。
「病院事務って保険証の確認をして窓口に立ってるだけでいいんでしょ」「医療事務って楽そうでいいよね」といった意見を言われることもありますが、実際には他にもやることはたくさんあります。
医療事務は簡単な業務と思っている方がいざ実際にやってみると、そのギャップにやられてしまうのかもしれません。
実際、私の病院では医事課に配属されてから数か月、一番短い期間では２日間でお辞めになった方がいらっしゃいます。
これから病院に入職して医事課で頑張ろう！という方は、「どうせ楽な仕事なんだろ～」とは思っての入職は避けてほしいです。
まとめ
ここまで医事課についてまとめてきました。
- 医事課の読みは「いじか」
- 患者対応や会計業務、院内の運用管理などを担う
- 病院経営にも関係する重要な部署
ネガティブな面もお伝えしましたが、やっぱり医療事務を目指したい！医事課でお仕事をしてみたいという方がいましたらぜひご連絡ください！
全力でサポートいたします。
本記事は病院事務、医療事務を目指す方向けの内容となっています。